『17スタートアップ 創業者のことばから読み解く起業成功の秘訣』起業家が語るリアルな課題と解決プロセス(後編)

カテゴリー:起業家 2019.11.06

「『17スタートアップ 創業者のことばから読み解く起業成功の秘訣』出版記念イベント 」
起業直後の不安定な時期をどのように乗り越え、軌道に乗せたのか。
M&Aや大企業内起業など、いま注目される新たなスタートアップについて、著者と掲載企業代表らが語ります。

(前編はこちら)

(登壇者)
・上田祐司氏(株式会社ガイアックス 代表執行役社長)

・重松大輔氏(株式会社スペースマーケット 代表取締役CEO)
・文原 明臣氏(株式会社nana music 代表取締役 社長CEO)
・江尻祐樹氏(株式会社ビットキー 代表取締役CEO)
・大賀 康史氏(株式会社フライヤー 代表取締役CEO)

(進行)

畠山和也氏

 

“魂”のこもった事業こそ伸びる

畠山 急に話を振りますが、上田さん、長く会社経営されていて、かつ事業はいくつか変遷していますね。その中でもすごく優秀な人が多いイメージがあります。今、事業数はいくつありますか。

上田 だいぶありますね。魂という単語がありましたが、それが大事ですよ。結局、魂が入っている新規事業かどうか。その魂に騙されて、気づけば事実に変わっていくみたいなところがあります。

畠山 魂に騙される?

大賀 フォロワーが現れる感じですよね。一緒に実現したい、という。共感して、気づけば周りの人も実現したくなり、フォローしていく。

上田 先日、よくわからないNPOでしたがプレゼンを受けて、やけに魂がこもっていたので3000万くらい貸すことにしました。そういうこともあるので、魂って重要だなと思うんです。まちがいないです。

重松 思えば、5年半くらい前にサービスを開始しましたが、こういう世の中になるとは当時思っていなかったですから。こんな世の中になればいいとは思っていましたが、ここまで多くの人が使うサービスになるとは想定できませんでした。

畠山 重松さんは、シェアリングエコノミーを世の中に認知させた第一人者ですよね。

重松 早かったというだけです。いろんな人がいましたが、当時話を聞いた時は、誰が買うんですかね、と思っていたような事業です。それから、シェアリングエコノミー技術は、鶏と卵、つまりサプライとデマンドの両方を育てないといけないんです。時間がかかりますが、あるポイントを超えると、強いビジネスになると気づくんですよ。私自身、5年経って、ようやく気付いたところです。本当に、ここ半年くらいですよ。2、3年前くらいは、ほとんど売り上げがありませんでしたが、強気でした。売上は月10万くらいでしたから、当初は社員に「騙された」と言われましたよ。でも、そういうメンバーが今を支えているんです。

大賀 重松さんのプレゼンすごいんですよ。創業1年目くらいで、売上がなくても、いけてる世界観を語り続けて。「野球場でもお化け屋敷でもなんでも借りられます」って、魂こもっていましたよね。

重松 野球場は1回も借りられたことないですけれどね(会場笑)。みんな面白いって言ってくれて、メディアも取り上げてくれましたけど。実は、話した中で、お寺は使われてますね。勉強会とかヨガとか、セミナーなどでニーズがあるんですよ。やってみて、いろんなところが借りられるとわかりました。

畠山 魂という意味では、文原さんの事業も肝が座っていないとできないと思うのですが。何が支えでしたか。

文原 魂というのは、思い込みでいいと思っています。世の中の流れなどは大事だと思いますが、最後は「これ超やりてえ」というのがあればいい。うちは2013年2月にキャッシュアウトしたんです。そこから10月、法人の残高が2万円くらいになってしまって。個人に貸してもらったりしながら、しんどい時を過ごしました。それでも、音楽が世界をつなぐというのは「めっちゃいい」と思っていました。振り返ってみると、私は学校卒業後、F1ドライバーになりたくて、19歳から24歳までスーパーフォーミュラを目指していたんです。でもその道はものすごくお金がかかる。生家が裕福でもないですから、結局お金がどうしても準備できず、諦めざるをえなかった。あの経験がものすごく悔しくて、お金を理由に諦めるのは嫌だと思ったんですね。今回、やるべきことはある、お金さえあればなんとかなると思って、お金を集めようと思ったんです。

畠山 ご自身は音楽をやりたくて事業を興したのに、ずっと資金調達をしていたんですよね。やりたいことがあるのに、それは社員がやっていて、自分はずっと資金調達している状態というのは、大変なストレスだと思いますが。

文原 確かにそこは辛かったですね。当時はそれでも、前へ進むしかなかったんです。2017年にDMMに買われて、現在はグループ企業としてやらせていただいている。そこも葛藤はありましたが、最後は資金的な部分はサポートしてもらい、プロダクト事業に集中できる環境を作ることが僕にとって一番必要だと考えて、買収の話を受けたのです。

畠山 今はサービスづくりに注力できていますか。

文原 組織などの課題はいろいろありますよ。人に任せるというのは難しいなと思っています。チームづくり、組織づくり、権限移譲は課題として抱えています。

採用はスキルよりカルチャーフィットとポテンシャル

畠山 会場のみなさんから質問を受けているので、登壇者に伺っていきたいと思います。

「人材育成・採用についてお聞きしたいです。コアメンバー数名を10~20人に拡大していくフェーズで、自律的に動ける・働ける人材はどう育成してきましたか? (同じビジョンを共有して、ミッションに向かって自律的に考え、手を動かすことができる人の育て方/採用方法など)」。割と今日は採用や人材育成の話がありましたから、みなさんが意識されていると思いますが。

上田 創業当時は、今ほど労務管理も厳しくなかったんです。(会場笑)。僕は創業から5年目に上場したんですが、4年間は会社に寝泊まりしていました。

数名の立ち上げメンバーは、今でいうシェアハウスのような家を借りて、寝食を共にしながら夜中にアポの練習とかしていました。今はとてもできませんね。

重松 最初の社員10人が大切で、そこが会社のカルチャーを作ると思います。基本的には前職のつながりとか、起業したい人が集まったイベントで口説いて集めたのですが、すごくよかったです。

大賀 私が採用の時に見る点は3つあります。①カルチャーフィット、②ポテンシャル、③スキル。私はエンジニア以外は③を置いておき、他の二つが良ければ採用すると決めています。理由はあり、①がいい人は、その人が素のままで過ごす事で、会社になじみ、活躍できる。5人の会社なら、1人を採用すると、戦力が20%くらい変わる。でも、その会社の未来を20%変える意思決定というのはほとんどありません。それだけ採用は大事です。10人でも1人に10%のインパクトがあるわけです。カルチャーフィットが悪いと、他の人のやる気を削ぐ。採用する事でマイナスになって、30%戦力減にもなりうる。だから①はすごく大事に思っています。②のポテンシャルですが、創業から3年目くらいまで、1〜2ヶ月も同じ事をやり続ける事はスタートアップにはないでしょう。新しい事にチャレンジした時、3ヶ月くらいで専門家っぽく振る舞えるようになるポジティブさやマインド、知的好奇心などがあるかどうか。③はあるに越したことはない、というくらいです。会社によりますが、弊社は、僕が一人目の面接官として志願者に会うと決めています。

畠山 社長面接の後、まだまだ面接するということですか。社員が面接してダメということもありますか。

大賀 うちは、普通に私に反対意見が出てくる環境ですから。面接では、志願者が準備してきているような質問はしません。志望動機とか自己PRなんて絶対に聞きません。雑談から入って、大きなキャリアの中でしてきた意思決定のことなどを聞きます。大学の学部生の時から、就職、転職の機会まで。どうして今転職活動しているのか、とか。そこを掘り下げていくと生の声を聞けたりするので、自分なりに掘り下げます。それから、最近Can Do Experienceというのがありますが、最初の面接でできるだけ良い印象を持ってもらうために、良い話をするようにしている。会社は選ばれる立場でもあるので、いい志願者に、できるだけ好印象を持ってもらうための話し方をしています。

 

ピッチコンテストで無料マーケティング

畠山 人事の話は盛り上がりますね。次の質問です。「シーズ状態で、どうマーケティングしているのでしょうか?」。これは重松さんに伺いましょう。売り上げ5万、10万という時代が長かったと思うのですが、その時に何をしていましたか。

重松 ピッチコンテストなどに出まくっていました。出まくって大風呂敷広げて、ひたすら取材を受けてメディアに出まくる。クラウドワークスの吉田浩一郎氏も同じ手法を取っていました。僕もそれが得意だったので、ひたすらしていました。月10万もないけれど風呂敷を広げ続けていたら、時代が付いてきた、というところはありました。

大賀 創業初期ってお金がないですから、ピッチコンテストは無料でできる最大のマーケティングですよね。

重松 それを見てやってくる人もいるので、得意な人は是非やったほうがいいと思いますよ。いろんなところへ、どんどん前へ出て行くように私はしていました。

大賀 クラウドワークスの吉田氏に私が言われたのは、スタートアップをやると決めたら、表へ出るのか出ないのかはっきりしろ、ということ。ステルスでやるなら出ない。出ると決めたらとことん出る。しのごの言わずにとにかくでろ、と。

重松 競合がいるかどうかというマーケット環境も大事で、プラットフォームビジネスは、いかに頭を取れるかだと思います。あそこしかない、というマーケットへの刷り込みは大事だと思っていたので、それもやっていました。一方で、ステルスでやるべきビジネスもあるでしょうから、事業によりけりでしょう。スタートアップは、創業2年くらいはものすごく勢いがありますよね。オーラがあるから優秀な人も口説けるし、採用もできるし、営業しても取ってこれる。その「ボーナスタイム」でどれだけ走れるか、ということも大事です。その期間が過ぎると、結構きつい。プロダクトが伸びなかったり、優秀な人が転出していったり、資金が尽きたり、家族に見放されたり。最初の2年半くらいで、どこまでいけるかがすごく大事だと思っています。

畠山 「ボーナスタイム」ですね。「出ると決めたらでまくれ」というお話がありましたが、ビットキーは出ると決めて、出まくったのが良かったと思っています。

江尻 僕は、家族と別れるとか、お金がなくなるということに耐えられないので、ものすごく考えてリスクを踏まずに動きまくるんです。弊社は僕一人ではなく、創業メンバーで役割分担をしてきた面もあります。僕だったら、残高が10万、2万とかだったら、心が折れそうです。

大賀 それはそうです。僕もキャッシュアウトが見えた時は心が折れかけました。起業する人は、最高のシナリオとその逆を一度はイメージしたほうがいい。最高のシナリオは、最速でそのミッションを実現していくようにする。しかし、最悪のシナリオを考え切れていない人は結構いますね。それは事業がうまくいかないとか、メンバーが離れるという次元ではないんです。コードを全て持ってエンジニアがいなくなるとか、お金を全て持って逃げられるとかいうレベルのものです。そこまで意識した上で、現実で一番いいシナリオを考えて進むマインドが大事ですよ。

江尻 僕は一見うまくいっているように見えるかもしれませんが、守りを大事にしています。当初は振込も一つずつ僕がやっていましたから。それをやらないと、一つの失敗で全てご破算ということが起きうるので、そこに神経研ぎ澄ませる必要がある。

 

競合他社とはトップ外交で情報収集

畠山 「事業を真似てくる競合他社がいると思いますが、真似してくる他社に負けないよう工夫や意識されている点は何ですか?」

重松 競合は結構います。僕の場合はコミュニケーションをとります。談合ではありませんが「こういうことだけはやめよう」という話をすることもある。常に情報を取るようにする一方で、出せる情報は出して、かなわないなと思わせます。

畠山 トップ外交で、かなわないと思わせるのですか。

重松 変な圧をかけるわけではないですよ。「懐が深い」「めんどうくさい」という印象を持ってもらうのが狙い。スポーツではありませんが、ビジネスは勝たないことにはしょうがない。徹底的に勝つようにはしています。

畠山 ガイアックスも社員の優秀さで勝つ、というビジネスではないですか。競合が多いマーケットではないかと思うのですが。

上田 勝てることと勝てないことがあるので、うちも競合には挨拶に行きます。ある事業は3ヶ月に1度は回って、「うちはこうだ」と全部話していました。3ヶ月ごとに全社でやっていると情報が集まってくるようになります。その中で「ここは買収させて」ということもあるし、「ここは寄りつかんとこ、あっちに任せとこ」というのもある。

畠山 1社が相手だと等価交換ですが、複数とやれば情報が集まってくる、情報があれば勝ち筋も見える、と。スマートロック事業はいかがですか。

江尻 僕は戦いません。スタートアップが競合になるケースが多いので、スタートアップの戦い方ではない戦い方しかしません。スマートロックはBtoBtoCで、営業が直販で何万台と売っているんです。これは他社はやっていないと思います。スタートアップの教科書にないようなことをやっています。

 

M&Aの敵は社内のモチベーション低下

畠山 「フライヤー最高です。M&Aされた後他のメンバーはモチベーション落ちないのですか? あと新しい事業ってしてもいいんですか?」

大賀 ありがとうございます。私が一番欲しいサービスを形にしたのがフライヤーでした。創業前は夜中の3時くらいまでずっと働いていたのですが、「日経新聞と経済誌と話題のビジネス書を全部読め、それでコンサルタントとしては半人前だ」と言われていたので、死ぬほど働きながら、どうしたら自分のスキルをレバレッジさせることができるか、隙間時間で話題のものを理解できるかを考えました。本が欲しい時に、情報をインプットした状態で書店へ行けるにはどうすればいいかを考えた末のサービスでした。M&Aについてですが、フライヤーは「メディアドゥ」という電子書籍流通企業とM&Aになって3年になります。M&Aの一番の敵は、私も含めたメンバーのコミットメントやモチベーションだと思います。スタートアップのM&Aはなかなか成功しないと言われています。そこで大切なのはケアだと思います。私の感覚として、今一番大切なのは会社のメンバー。フライヤーのサービスを信じてくれた25人。何もない、金も尽きた時に信じてくれた人を幸せにしないといけない。

畠山 ちなみにM&Aは文原さんもされましたが、その前後で組織やモチベーションに影響はありましたか。

文原 うちのメンバーは、そういうところに全然興味がないので、何も響かなかったですね。事業を続けていくために、より早くやりたいことを実現するためにM&Aをしたので、これからも続けていこうと思っています。

畠山 お金に興味がある人は、一安心してこれでいいかと思うかもしれませんが、文原さんは少し違うところがありそうですね。大賀さんはどうですか。

大賀 お金はきれいごとでは済まないことですね。誰の身にも影響する現実ですから、目をつぶるのは自分に対してもメンバーに対しても嫌です。自分の美学、ポリシーは搾取する側にもされる側にもならないこと。だから合理的に、この場で最適なことをメンバーにも自分にも用意するように心がけています。お金を軽視しているわけではありません。

江尻 そうすると、ストックオプション、キャプタルゲインのようなものはわかりやすいですけれど、月々のサラリーはどう考えていますか?

大賀 弊社の給料の決め方は、独断的に見えるかもしれませんが、その人の市場価値に合わせます。他の会社からも、これくらいの額でオファーが来るだろうという年収に合わせる。給与の増減はその人の市場価値の成長度合いで決めるのです。私の目が曇っていれば間違えるかもしれません。転職者の給与を、前職より下げたというケースはレアです。会社によっては前職がかなり高いので調整したりしますが。でもそれは私の見た市場価値をフェアに見ていますので、その会社の看板が外れれば、これくらいだ、というのは納得してもらっています。

畠山 大賀さんにとってフェアバリューな額を提示するということですね。

大賀 自分が確信する数字であることと、万一、人事情報が他に漏れても、知った人を説得できるような数字に設定しているということです。

 

人材は適所へ配置、時には転職も促す

畠山 最後の質問です。皆さんに回答いただきたいのですが「育てる価値がない人は切り捨てですか?」。採用ミスか。環境のせいなのか。会社に価値を提供できていないという人、悪影響がある人というのは、多分絶対にいると思いますが、どう対応するか。そのプロセスについても教えてください。

大賀 弊社は6年間、創業メンバー以外でやめた人は1人しかいません。その人も、書店の店長になりたいという理由でした。うちは出版業界で何かしたい、という人は結構いるんです。だから今のところ、質問のようなケースはないです。採用に関しては、自分が一番その人にコミットしますし、他のメンバーも会ってから採用に至っているので、性善説に立って、その人を育てられると思っているんです。新規採用者がミスをしたり、世の中の常識が通用しなかったりするときは、3ヶ月間その人を守り抜くと決めています。その間に育てきる。それでも適性がないとわかったら、他のことをしてもらう。人単位で見限るということはしていません。役割がフィットしていなかったということで、別のポジションを用意しています。ただ、それが用意できなかったら、外へ出てもらうように促すと思います。

江尻 弊社もほとんど同じことやっています。社員数が30人になるまで、やめた人がいませんでした。最初に辞めたのは、結婚して海外へ移住するという人でした。私も採用するときは、4番目くらいに面接を担当します。同職種の人間などが見てきて、互いに○が付かなければ採用しない。カルチャーフィットやマインドフィット、人間性を見ているので、善良な人しか入れません。ここさえ合えば、基本的にはその人のスキルや成長性みたいなものと、現状のスキルに対するフェアバリューを設定するだけでいい。ただ、フィットしなかった時にはロールを変えたり、ポジションを下げたりということはあります。その人が納得するならば、適切なバリューで居続けてもらうのはいいことだと思います。この方針が合わなかったメンバーはほとんどいません。100人中8人が辞めましたが、ほんとうの意味で合わなかったのは2人だけです。

文原 うちはタイミングで言うと、1年くらいで辞める人が多かったです。以前からいた人たちもそうです。以前は組織というより、サークルのようなものだったので、組織化するために指揮系統などを作ったのですが、その中で結構辞めていきました。しかし、こちらから戦力外通告をしたことはありません。まずは信じて任せ、場合によっては役割を変え、半年から1年くらいは期待します。それでも、チーム全体から「この人はコミュニケーションが取れない」というような人は出てきているので、そういう人には次のステージへ移るよう促しています。はっきり言います。

畠山 どう切り出すんですか。

文原 その人が悪いという話ではなく、フェーズや考え方の問題かもしれないから、ただ「合わない、これからのキャリアも考えて合う場所へ行った方へいい」といいます。ベタですが。

重松 5年くらいやっていると事業規模もフェーズも変わるし、人数も変わる。エンジニアなどは、後から優秀な人がたくさん入ってくる。自分より優秀な人を採用するという社風がありますから、努力をしていないと自分の居場所がなくなる。頑張って付いていき、自分の殻を破って登っていければ素晴らしいけれど、人には能力や得手不得手がある。スタートアップが得意な人、10を100にするのが得意な人、コツコツやる人もいる。独立して成功した人もいます。だから、スキル設定が合わない人とはコミュニケーションをとり、改善を求めます。大企業なら採用が通ればいいかもしれませんが、スタートアップでそれは難しいので、給与の点では厳しくコミットメットします。できるようにならなければ他の道を、ということも、コミュニケーションをきちんととって促していく。血液の循環と同じで、適正な入れ替えは必要だと思っています。幹部もそうです。時代とサービスのフェーズにあったチームであり続けたいので。

上田 うちはだいぶ違っています。うちは創業直後から辞めまくっている。給与もかなり変えるんです。給料を自分で決めさせているのもありますし、常に辞めるディスカッションをしている。「将来どうしたいのか」という、ライフプランのディスカッションですね。そういう意味では、やめやすい環境を作りつつ、口説き続けている感じです。

畠山 リクルートもそういう感じでした。僕は「いつ辞めるの?」と入社面接で聞かれました。独立の準備ができたら辞めます、と話して採用になりました。

上田 組織には正解がありませんから、一貫性や哲学、筋が大事だと思っています。リクルートはすごい組織ですよね。あの規模で人を採用して、人材として送り出すエネルギーはものすごいと思います。

登壇者

株式会社ガイアックス 代表執行役社長 上田祐司氏
~シェアリングエコノミーに注力する起業家輩出企業
https://www.gaiax.co.jp/

株式会社スペースマーケット 代表取締役CEO 重松大輔氏
~シェアリングエコノミーの可能性にいち早く着目しルールメイカーとなったザ・スタートアップ
https://www.spacemarket.com/

株式会社nana music 代表取締役 社長CEO 文原 明臣氏
~クリエイター型起業家が生み出したユーザー700万人超の音楽コラボ アプリ「nana」
https://nana-music.co.jp/

株式会社ビットキー 代表取締役CEO 江尻祐樹氏
~創業1年強で33億円調達。IDと鍵で急成長中!大型スタートアップ
https://bitkey.co.jp/

株式会社フライヤー 代表取締役CEO 大賀 康史氏
~M&A後も急成長!サブスクリプション型書籍要約アプリ「Flier」
https://www.flierinc.com/

■ 著者・モデレーター
畠山 和也 本気ファクトリー株式会社 代表取締役